FATMAX夜食のデブロード

ジェイソン・ボーンのFATMAX夜食のデブロードのレビュー・感想・評価

ジェイソン・ボーン(2016年製作の映画)
3.7
《ジェイソン・ボーン》シリーズとしては4作目だがスピンオフ【ボーン・レガシー】を含めると5作目になる。

結局やるのか!?マット・デイモンよ!

…とは思ったが、監督ポール・グリーングラスと再タッグなのでソコは素直に期待したい気持ちもあり、ただ3作目が個人的には「終わって良い!」級の気持ち良いエピローグだったので不安もあり。


ちなみにコレを書いている現在(2021年5月)の感想は

『良くもあり、微妙でもある。だが良くやった!』

という結論。

ちなみに公開当時に観ているが、"新章"という言葉をポスターで見た以外は情報を遮断して鑑賞した。
↑ココを踏まえて書く。


まぁコレ結構な方々が感想で言ってるとは思うんだけど、後乗せして"今までと同じ事をやっている"ので『過去作を超えた』とまでは言いにくいものがある。
(なので あの大御所俳優の存在感はかなり作品の手助けになっていると思う。)


レガシーと違って後付けとはいえストーリーの主軸は(積み重ねもあり)太いから 観てて飽きる事は無かった。

序盤から始まるアクションが長いわりには以前と違って「ストーリー進行ゆっくりね。」とは思ったが、まぁ久々なのでワシは許せた。

ソレ以降はいつも通りのボーンシリーズ。
スピーディーな展開も復活。

あえて言うなら《安定感》。

好きなら問題ない。

ってかワシは普通に楽しんで観てたよねw


初回を観終わった時も 良く見かける感想ほど冷めた意見ではなく、ナンなら今でも「面白かったよ!」とは思っている。



で、ナゼにワシはこういう感想なのだろう?と考えた機会が最近あって、改めてリピートしてみたのだが、

『新章という言葉を見たから』

コレがデカいのだろうと。


つまり【スターウォーズep7フォースの覚醒】を観た時と同じ感覚だ。


《お久しぶりなのでファンサービス!》

である。
こう考えると確かに納得出来る。

「皆さんお久しぶり!ジェイソン・ボーンです。覚えてます?こんな感じっスよ〜!」

と、思い起こさせてくれるという意味で今までの王道パターンをまた見せてくれた…と思ったのではないかと。

ワシの「 待ってました!」に応えてくれたのではないかとw


ただ!
決定的にスターウォーズとは違う所がある。

「あちらは3部作確定案件なんですよ。」


こちらは仮に複数本計画してても とりあえず1本やって反応見るパターンなワケでしょ。昨今の映画製作事情を考えれば間違いなく。

複数回揺るぎなく確定ってスターウォーズみたいな位置の作品だからこそであり、更にプリクエル挟んで相当時間が空いての先に進むシリーズ。

その「コレが観たい」に答えたのがep7。


ドライに言えばこのシリーズ、

『ソコまでじゃないモンね。』

結構空いてても このシリーズぐらいだと新章と言えども更に何かプラスαが無いと、〈続編に対する期待〉よりも〈同じ事の繰り返しに対する不安〉が勝つってのは分かりますわ。

結果的に続編の話は聞こえず、コレが真の最終作という位置にいる現状は確かにちょっと残念ではあるかなぁ。



…ただ、同じ事をやっているとはいえ派手さはパワーアップしてたのでアクション映画好きとしては『やはり楽しかった事にウソはない!』と今一度 言っておくけどね。
(やり過ぎじゃね?って思う所もあったけどw)



相変わらずの激しいカット割りやスピード感が更に増しているのに、ブランクがあるせいで観ててシンドかった人もいるとは思う。

言うても故トニー・スコットの系譜(だとワシは勝手に思っている)である激しいカット割り演出を更に一段上げたのがボーンシリーズ。

クライマックスのカーアクションは やってる事がデカ過ぎて製作状況的にやむを得なかったのか、少々『ん?』な部分もあったが、基本良く出来てましたよ。

この手法をいつも使っていながら全く上達してない監督だっている。
(↑誰なのか思いっきり書きたいけど一応ヤメておくw)

相変わらずギリギリ攻めたって事でしょう。
(ちょっと危なかったけどw)



トータル【レガシー】より全然盛り上がって観れたから。
(スコアだってそれなりに上だしなw)


頑張ったと思うよマジで。
ただ、新章スタートの方向では舵切りを読み違えちゃったんじゃないかな。
(ただ、コレも結果論なので文句とかそういう事は言えんよね。ある意味賭けでもあるから。)