ブタブタ

DARK STAR/H・R・ギーガーの世界のブタブタのレビュー・感想・評価

4.0
同時期公開の『エイリアン・コヴェナント』でのエイリアン、と言うかギーガー・デザイン率の低さ。
それを払拭してくれた本作。

リドリースコット監督の興味はもう「エイリアン」から「アンドロイド」に移行してるみたいで、コヴェナントの大コケにより『エイリアン』は打切りが濃厚ですがリドリースコット監督の中ではどうやら『ブレードランナー』と『エイリアン』は同一の世界の出来事みたいで(リドリースコット・ユニバース?)アンドロイドと人間の関係や戦いを描く新シリーズの構想があるみたいでそう思うとコヴェナントに対する見方も変わってきてアンドロイドをメインとした『エイリアン』『ブレードランナー』と世界観を同一とする映画も是非見てみたいです。

ギーガーを映画の世界に一番最初に招いたのは誰あろうホドロフスキー監督で幻に終わった『DUNE』でギーガーは悪の惑星ギエディープライム及びクリーチャーの美術を担当した訳ですが画集等で確認出来るのは
「ハルコネンの城」「ハルコネンの丘」「砂虫」それと実際に作られた「ハルコネンの椅子」のみ。

ホドロフスキー版『DUNE』の制作がもっと進んでいたらギーガー・デザインによるハルコネンの宇宙船やなんと言ってもまだデザインが出来てなかった航宙士(ナビゲーター)が見れたかと思うと残念です。

家での不慮の事故によりあっさり亡くなってしまったギーガー。
亡くなり方が作家・中島らも氏にそっくりでらも氏が亡くなった時、知人友人ファンたちが「亡くなってしまったのは悲しいけどらもさんらしい去り方」と皆口を揃えて言ってたのですがギーガーも余りにも急にあっさりとこの世を去ってしまった。

死後の世界何て無い、と言い切れるのも美しい奥さん(複数)、多くのファン、そしてアーティストとして自らの世界の創造をこの世界でやり尽くして何の悔いもないから何でしょうね。
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