このレビューはネタバレを含みます
常盤さんが良い人以外の役をやるのを初めて観た。常盤さんがひたすら気持ち悪いストーカーになるのだが、不思議なのは被害者側の美容師がさほど怖がっていないところ。早々に自宅を特定され、苺をドアノブにかけられ、約束もなく突撃訪問されても、こちらの想像より驚きが薄く、どこか飄々とした印象だった不思議な話。彼女も店長もバーのマスターですら、気持ち悪いと言っているのに。他にも夫婦仲は悪くはなさそうなのに互いに日常会話に敬語を使うなど、独特な世界観だった。そもそも何故彼女は美容師に付きまとうのか、美容師側も何故毅然とした態度を取らず曖昧な態度のままでいるのかも説明がなく、どうにでも解釈ができる余白がある映画。原作を読んでいないので何とも言えないが、井上荒野先生と東監督の個性が炸裂した作品ともとれる。非常に評価は低いようだが、あてくしは楽しめた。
追記 唯ちゃんの店で売っていたあの白いワンピースが本当に50,000円だとしたら破格の安さよ。今から35年前くらいにPINK HOUSEで白のひらひらブラウスを買いに行ったら目玉が飛び出そうな金額だったもの。ひらひらブラウスに黒の細身のパンツを合わせて着たかったんだよね〜。