ぴろぴろ

アスファルトのぴろぴろのレビュー・感想・評価

アスファルト(2015年製作の映画)
3.6
何もなければ出会う事もなかった3組の男女の群像劇。 出会わなくても淡々と日常が過ぎて行っただろうけど、出会った事で平凡で寂し気な日常に少し彩りが出る。
舞台は古びた郊外の団地というのと、不器用でちょっとカッコ悪い彼らは、人間味があって親近感が湧く。
3組のストーリーで特に好きなのは、アルジェリア系移民の女性とアメリカ人宇宙飛行士の話。 突飛な出会いだけどフランス語と英語で言葉は通じないながら得意料理のクスクスでもてなし、息子の部屋に泊めて息子の服を貸すうちに、お互いに擬似親子の様な心の交流が生まれ温かい空気が流れる。 3組の出会いは偶然で、人生が劇的に変化するわけではないけど、限られた人生の中で誰と出会うかで質は違って来る。 こんな出会いも悪くないなと思わせる、フランス映画。 監督の息子ジュール・ベンシェントリが美少年過ぎて今後が楽しみ。
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