ろく

美加マドカ 指を濡らす女のろくのレビュー・感想・評価

美加マドカ 指を濡らす女(1984年製作の映画)
3.0
神代ロマンポルノ最後の作品なれど、僕の中ではそこまでではない。神代ならではの「情念」も「諧謔」も少ない気がする。面白くないわけではないんだけど積極評価はできないかな。

主役の美加マドカは本職もストリッパーなんだけどこの映画でもストリッパー役。ひょっとしてストリッパーマニアの神代だから美加という人物を撮りたかっただけなのかなぁ。ちなみに全編ほとんど全裸です。神代映画でもこんだけ裸が出るのは珍しい。

そして美加を好きなヒモ男(しかも美加は別の男が好き)役に内藤剛志。内藤がこれだけ全裸で頑張っているんだから許してやるかって気になる不思議。内藤お尻まる出しで頑張っています。

80年代という妙にあっけらかんとした時代に神代は合わないのかなとまで思ってしまった。70年代が何かに対し鬱屈した時代だとすると80年代ってのはそんなの飛び越えて軽やかに動いてしまう時代(まあバブルだしね)。軽やかに飛び越えるのは神代の仕事じゃないのかも。そして神代はこの作品を最後に日活を去る。

僕の評価が低いのは僕自身80年代に青春を送っていたからこその嫌悪なのかもしれない。あのあっけらかんさがたまに許せなくなるのよ。
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