スカポンタンバイク

C.R.A.Z.Y.のスカポンタンバイクのレビュー・感想・評価

C.R.A.Z.Y.(2005年製作の映画)
3.8
全体にわたって歪な家族の日常劇が繰り広げられる感じで、主人公のザックのゲイ性が取り立てて強調されてないバランス感が良かった。
強調はしていないものの、ザックが「自分がゲイなんじゃないか?」という疑問とカトリックの家で「男らしくあるべき・ありたい」という気持ちの板挟みになっていく様は見事に描かれていた。ただ、取り立てなかった事の良し悪しで、彼がゲイである事が知られる事がどれだけあのコミュニティで問題なのかというのはあまり伝わってこなかった。これは、この後に「FLEE」を観たというのも大きいかもしれないが。
また、とにかくこの作品の一押しポイントとしては冒頭だろう。何が起こるかは言及しないが、これまで観てきた映画の中でもトップレベルのショックシーンを見せられる事になる。本当に起こりうる事なだけにショック度は下手なホラーよりある。私は悲鳴をあげかけた。