takanoひねもすのたり

グローリーデイのtakanoひねもすのたりのレビュー・感想・評価

グローリーデイ(2016年製作の映画)
3.3
入隊する友人を見送るための仲間4人集まっての久しぶりの旅行が一転してしまうという話。
胸糞展開詰め合わせ。

家庭環境が複雑なヨンビ、祖母と2人暮らしで進学せず入隊を決めたサンウ、市議会議員の父親と世間体に喧しい母親を持つジゴン、野球と父親のコネが後ろめたいドゥマン、彼ら4人の小旅行が、ある男女の諍いに出くわしたことで、どんどん転落していってしまう展開。

彼らの周囲に立つ大人(警察、親、諍いの被害者の女性)が揃いも揃って、決めつけ/なすり合い/嘘/保身の人間ばかり。
うっかり善行をしたら徳を積むどころか、逆に四方八方か貶められる事態に陥る若者4人。
警察の若手の刑事が「彼らは無罪かも」という疑義を挟むものの先輩刑事には逆らえず……、社会は理不尽な理で動いてるんやで……ってのが辛い。

結局、仲間4人の間にあった友情は崩れ、起訴まで事態が進んでしまった自分等を救うための選択(ある人物に罪を着せる、本当は誰も罪を犯してない)が、更に消えない傷跡を残し、それはもう取り返しのつかないところへ行ってしまう。謝ることも償うことすらできない。
戻らない輝しい日、タイトルがつらい。

赤の他人に善行などしないほうがいいと思ってしまうストーリーだった……非常に世知辛い。
世界は残酷なのよ(@進撃の巨人)