Sasada

美しい星のSasadaのレビュー・感想・評価

美しい星(2017年製作の映画)
4.1
いろんなところに話が散っていくが、鑑賞後の印象はあくまで人間の可能性を信じる映画であるということ。

自然を(地球を)美しいと感じる主体は人間であるが、その自然に人間自身は含まれていない。

つまり「美しい星」として地球が存在するためには主語としての「人間」が必要であるが、「自然」であるためには人間は必要ないという矛盾。

そこに真摯に向き合っていく中盤から終盤。人間と自然の関係を二元論的に捉えるのではなく、自然と一体になっていくという一元論的な結論。

リリーフランキーを手助けする「自然」の一部としての動物。肉体も触れ合い、人と自然の境界線を溶かしていく。

まだ捨てたもんじゃない。あくまでhumanityを信じる、覚悟と祈りの映画。
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