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河内カルメンのアァーーーーーーのレビュー・感想・評価

河内カルメン(1966年製作の映画)
4.7
最初は同監督の「けんかえれじい」みたいなマンガ/コミック調のバカバカしくブッとんだ感じと、相変わらずの外人受けしそうな(ジムジャームッシュが特に影響を受けてそうな)逆輸入のモダンな服装と演奏で俗に言うスタイリッシュさに溢れてはいるものの、特にアバンギャルドなカットやカメラワークや編集もなく、構図の素晴らしさと分かりやすくも突拍子もない展開が続くだけで「あー、こういうオシャレ推しな感じかぁ」と思って見てましたが、ホテルの洋室和室の下りから清順ワールドが出始めるものの、ストーリー的には男を取っ替え引っ換えしながら本当の意味での良い男、良い女を丁寧に描いてるだけで「まあ、いいよね、こういうのも」とか思い始めたら、先生の家のお手伝いさんになった所からの「マジかよ」なセットとアバンギャルド過ぎる展開に「こりゃ凄い!」と、なり始め、最後の展開云々には
「スゲェーーーッツ!!!」
となってしまった一本。

清順らしさもさることながら、このストーリーの展開の仕方をこの尺で収める辺りも凄い!

ただ、ラストのオチに関しては取ってつけた様なものになってしまい、監督自身も「もうちょっと続けてもいいけど、、この辺かなぁ」的な取っ付け感で非常に残念。。

それでも十分に凄いです!!
傑作と言われるのも納得!!
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