非常に素晴らしかったです。
まだまだ特別視されかねない人々の人生が描かれているのですが、異質な世界の話などと捉える感覚も一切なく、自然と入り込めました。
一人一人のキャラクターの心情が、繊細かつ優しく丁寧に描かれていて、製作姿勢にとても誠実さを感じました。
トントン拍子にハッピーエンドには進まないあたりも、これが現実なんだと観衆は思い知らされることとなり、そこに、製作陣の誠意と気概が見えるようでした。
個人的には、LGBTQ枠みたいな見方や、もっと言うと、LGBTQやカミングアウト、みたいな言葉自体が消えて、普通に普通に馴染んでいる世の中に、早くなれば良いと思っています。
本作のような作品が作られているうちは、まだまだ過渡期なのでしょうね。
目指す社会になるためにも、本作のような映画の果たす役割には、非常に大きな意義があると思います。
とても優しい作品です。
それから、あるシーンで見せる江口のりこさんの表情が、とても良いです！
