逆鱗

彼らが本気で編むときは、の逆鱗のレビュー・感想・評価

彼らが本気で編むときは、(2017年製作の映画)
3.5
人間の根源的な生理欲求について

男でありたい
女でありたい
でも体は女性
でも体は男性

自然な生理欲求に対して努力じゃどうにもならない体の違い

それだけではなく、周りから言われのない視線を容赦なく浴びせられる圧倒的なマイノリティ感
自分は何も悪いことをしていないのに、まるで悪者扱いされる悔しさ
その悔しさを噛み締めて、幸せに生きることが最高の復讐と言わんばかりに、他責にはしない

人の心を打つ要素が盛り沢山である

以下蛇足
ミッドナイトスワンに比べると明るい作風
育児放棄の親も、毒親っぷりが幾分マシな気がする
ここが監督の作家性の違いであろう
主人公も昼職に従事しているし、パートナーも存在するという救いもある
少女もやさぐれておらず素直に普通の子である
これはこれで良いが、私の好みはミッドナイトスワンのノワール感だ!

あと生田さんは体鍛えすぎでは?役作りはしたのだろうけど、体型が筋肉質でゴツい。もちろんこれも多様性だから華奢じゃなきゃいけないわけじゃないが、草𦿶さんの華奢具合の方が役に合っている
逆鱗

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