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波のした、土のうえのmareのレビュー・感想・評価

波のした、土のうえ(2014年製作の映画)
3.5
今こうしてあらためて目にしてみるとその光景に言葉を失ってしまう。ニュースで報じられる以上のことを知らなかったので、三者の生の声による切実な語りに在りし日の生活を思い浮かべる。巻き戻しの効かない時の無情さ、過去と今を比較することのやるせなさ、生きているということは考えたくもないことも考えてしまう時があるということ。受け止め方はそれぞれ違うけれど、その土の上には語り継がれるべき文明が確かにあった。いつかこういうことが起きた時に必死に生き延びようとばかり思っていたが、一瞬で全てを攫っていく猛威に対しては無自覚のままその時が来てしまうのかもしれない。人を見つめて思いやることが安泰への近道だと信じていきたい。
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