兄の死をきっかけに、訳あって一度は離れた町に戻ってきた男が、過去の自分や周囲の人々と向き合い成長し、新たに生きていく物語…
的な展開だと思っていたらだいぶ違った
そんなに甘い映画ではない
そもそも主人公リーが過去に負った傷が、想像していた生易しいようなものではなく本当にキツすぎる
そしてそれに対して救いや赦しを与えるような展開もほとんどない
どこまでも現実は厳しい
また登場人物たちの心理描写が本当に繊細に描かれていて、人の気持ちの複雑さだとか、過去や人間関係のもう取り返しのつかない感じとかが、リアルだしうなずけるしつらすぎる
人としていろいろと未熟な登場人物たちが成長したり、問題が解決したりすることも一切ない
それでも厳しすぎる現実を受け入れながら生きていくしかないリーやパトリックの姿に自然と涙が出た
決してわかりやすい感動とか、前向きなメッセージとかがあるわけではないのに、なぜだか少し元気をもらえた