らりる

ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツのらりるのレビュー・感想・評価

3.8
マクドナルド創業者のサクセスストーリーだと思ってワクワクしながら観たのに、観終わった後、マクドナルドに対して厭わしい気持ちになってしまう作品だった。

劇中に出てくるセリフ『ニワトリ小屋にオオカミを入れた』が本当にしっくりくるな〜。

主人公レイが成功すればするほど欲に塗れ悪い顔つきになっていくのが怖かったけど、終盤のマクドナルド弟との会話で彼が最初から奪おうとしていた事が分かってさらにゾッとした。

ノウハウ全て教えてもらったのに、なぜ自分の名で店を出さないのか不思議だったけど、そこにも執着していたとは…確かに店名って大事だしね…。

アイディア、システム、店名、ゴールデンアーチも奪われたあげく、紳士協定だから〜とか言って結局、最後まで利益の1%も支払われなかったとか…人としてどうなのよ?

でも悔しいけど、見る目は本当にあるよな…あとセールスマンだけあって話術も上手い!成功すると確信すれば契約も無視したり、汚い手を使ってでも覆す。そして金の力よ…これが資本主義なのか…。
それに日本でマクドナルドを食べれるのも彼のおかげ…だからこの作品を見ると、とても複雑。

今の品質や味は本当の創業者であるマクドナルド兄弟が維持して守りたかった本来の物ではないのだろ…。
そしてこの作品のレイ・クロックを見せられると今のマクドナルドの品質を疑ってしまう…。

この映画にも出てくる元祖マクドナルドの看板キャラクター『スピディーくん』。
数年前に日本のマックで復刻版パッケージとして描かれていて、当時はヴィンテージ 感あって可愛いな〜なんて思っていたけど、今思えば復刻版とか言われて使用されて…創業者の親族は複雑だったろうな…
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