善良なマクドナルド兄弟が如何にして彼らなりの店作りを成功させていったかを語る序盤の場面には素晴らしい高揚感があり、それ故に彼らの地に足ついた夢を喰らい尽くす『アメリカン・ドリーム』の負の側面の化身のような人でなしマイケル・キートンの奮闘と暗躍っぷりがひたすら胸糞悪い。映画としては大成功作です。
マクドナルド兄弟ではなく、普通なら悪役になりそうなマイケル・キートンを主役にするという着眼点が見事。
それを見事太々しく人間臭く演じ切ったキートン、そしてマクドナルド兄弟役のニック・オファーマン&ジョン・キャロル・リンチが良い。
この監督、良いですね。
あんなに美味しそうに見えるマクドナルド兄弟のハンバーガーに比べて、今身の回りにあるマックのハンバーガーがひたすらぺらっぺらな事がこの映画のエピローグな気がする。皮肉。