ぶみ

THE WAVE ザ・ウェイブのぶみのレビュー・感想・評価

THE WAVE ザ・ウェイブ(2015年製作の映画)
3.0
到達まで、あと10分。

ローアル・ユートハウグ監督、クリストッフェル・ヨーネル主演によるノルウェー製作のディザスター・アクション。
ノルウェー屈指の景勝地であるガイランゲルフィヨルドで岩盤崩落による津波が発生、家族を助けようとする主人公等の姿を描く。
物語は、前述のとおり、津波から逃げ、離れ離れとなってしまった家族を助け出そうと、ヨーネル演じる地質学者が奮闘する姿が描かれるというもの。
ノルウェーで津波というイメージはなかったのだが、日本のように地震を起因とするものではなく、フィヨルドにそびえ立つ断崖絶壁の岩盤が崩落して起きるとのことであり、それを知れたことだけでも本作品を見る価値あり。
崩落から10分で津波が押し寄せるため、リードタイムが短く、同報無線による警報が鳴り響いてから、いかに早く高台へ逃げるかが鍵となることから、そのスリリングな展開は見どころの一つ。
また、津波のシーンは、あっという間に終わるのだが、映像のクオリティは悪くなく、B級感は皆無。
反面、主人公が学者であったり、パニックに陥る人々の描写であったりと、ディザスタームービーのお手本のような内容であり、王道ではあるものの、意外性が皆無だったのは残念なところ。
美しいフィヨルドの景観に津波が押し寄せる光景は一見の価値ありであるとともに、日頃からの防災意識の大切さを問いかけてくる一作。

たった10分でガイランゲルは消える。
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