プペ

サイレンスのプペのレビュー・感想・評価

サイレンス(2016年製作の映画)
3.0
人里離れた森の中、一人暮らし、しかも聾唖……と、スラッシャー映画史上もっとも″不利な条件″で殺人鬼と対決せねばならなくなった女性の映画ということで、たいそう期待して観たのだが、女性の戦力に合わせて殺人鬼のレベルまで落とされており、なんともレベルの低い泥試合で少々ガッカリさせられた。
序盤から中盤までの映像から溢れるハラハラさせる雰囲気は、観客を引き込むには充分なものがあったと思う。
だが、クライマックスにかけて、荒唐無稽な殺人鬼のただの無能映画に転じてしまったのはどうかと思う。

「女は強し」「障害を舐めたらアカン」と言ってしまえばそれまでだけれど、せっかく″聾唖作家″という面白味のあるキャラクター設定なのだから、もう少し理にかなったトラブルへの″対処″がストーリーとして用意できたのではないか?

こういう″ベタ″な娯楽性に欠けていたことが、こういう映画に対して、そういうことを期待している者としてはあまりにいただけなかった。
ただテンポは悪くないので、ダレることなく終始見られたが、段々と粗が垣間見えてくる映画であったのも事実。


現在のところ、本作を配信しているのはNetflixだけのようだ。
実は本作を鑑賞したいがためにNetflixに加入したといっても過言ではないので「鑑賞できたことに対する満足感」は多少なりとも得られた。

さて、次は何を見ようか。
ラインナップの多さにニヤリと笑みが溢れる。
プペ

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