モヤモヤが溜まり切ってささくれ立ってた私にすら寄り添おうとするこの映画は本当に優しい。
そういえばあまり笑わなかった。OPですら強がって粋がって日常に戻ろうとしながらも覆い隠せない、運命を恨むデップーの沈痛さが刺さって、胸が痛かった。
第4の壁が見えるデップーにとって、運命は脚本であり神は監督なんだよな…。
誰かを助けよう、救おうとするのって、ヒーローなら当然の話なんだけどデップーだと謎に感動するのずるい。
出てくる人みんな好きだったけど、ドミノが”最高の女”だったな〜。「幸運が自分の力」って(映画観てたら普通に欲しいレベルの力だったけど)そう言い切れる姿、かっこよかった〜〜。あの過去の傷を抱えつつも、自信に満ち溢れた姿よ。
前作みたときの私は前作ですら物足りなさそうだったから、今作も好きじゃなかったかも、だからこそ今見れて良かったな。期待してなかったけど、この運命に中指立てる人間の優しさと強さがどこかで欲しかったっぽい。