蓋の中には何がある。
東日本大震災発生時の官邸や福島第一原発の状況を再現した社会ドラマ。
4本ばしごの2作目。
電源車両、ベント、水素爆発、計画停電などのワードが出るたびに当時の緊迫した状況が思い起こされる。
菅元首相や枝野元官房長官など、基本的に実名で登場。
官邸だけではなく、避難した方々の状況も描かれる。
災害時の会議の混乱した様子など想像を超えるものではないが、真正面からこの震災について描かれた映画が出てきたことをまずは評価したい。
情報が錯綜していた当時、実際には何が起きていたのか、時系列に沿ってわかりやすくまとまっており、振り返るにはちょうどいい内容。
本当は、外交的な干渉などかなりあったはずだが、その辺は全く描かれず不満は残る。後続作に期待したい。
ラストのセリフが胸にグサッと刺さる。
避難している方々からすれば、まだ、何も終わっていない。