たーぼーん

フィッシュマンの涙のたーぼーんのレビュー・感想・評価

フィッシュマンの涙(2015年製作の映画)
-
観てすぐ思ったのは、これは僕がとても好きなタイプの作品だなという事であった。

「僕はただ普通に生きていたいだけ、、、、」劇中に出てくるこの言葉に胸が熱くなるが、これはただ早く人間に戻りたい的な意味だけではなく、韓国で普通に仕事をして暮らしていく事が、特にこれからの人にとって結構困難な事なのだろうなと感じるし、しかし今の時代こちらの国でも似た事情があるかも知れないし、今や普遍的なテーマといえるかも知れない。

またその一方で、なかなか思い描いた仕事とならない者が、最終的に困難に立ち向かってでも自らの本当になりたい姿となっていこうとする話というのは、それを言うならもうちょっと練りに練ったものであるべきかも知れないが、我々のよく知る作品としては、黒澤「生きる」の様である。