マーティン・ケンプの主演作。
イギリス国内では有名な俳優。
日本での知名度はゼロに近い。
しかし、マーティン・ケンプは渋い。
オッサンであるけどカッコいいです。
本作では“最強のスナイパー”役だ。
主人公のサムは元MI6のメンバー。
上司の失敗でチームは解散する事に。
サムは離婚して愛娘と引き離される。
この設定はどこかで見た記憶があります。
あまりにも使い古されたネタであります。
ストレートに使ってしまうのであります。
当然ながら元妻とは仲が悪いけど、
愛娘とはかなり仲良しの王道設定。
そんなサムは何者かの電話で青天の霹靂。
急に「6時間で6人を殺害」という命令。
当然ながらサムは拒否するけどできない。
そう、愛娘は電話口の男に捕まっていた。
だからサムは否応なく従うしかなかった。
本作はスナイパーが主人公です。
つまり、彼の凄腕が中核になる。
スナイパーが主人公の物語は大抵の場合、
狙撃と関係ない事をも盛り込んでしまう。
そうなると本末転倒になる事が多いです。
本作も例外なく狙撃は重要じゃない。
主人公が凄腕のスナイパーと言っているのに。
それが一人目から本末転倒していく。
ターゲット6人のうち、
狙撃で倒したのは二人。
他は爆破、撲殺、
至近距離の発砲。
“最強のスナイパー”、
設定だけが壮大である。
一瞬だけそう思えるシーンはある。
それが本当に一瞬だから笑えます。
ただ、意外にも構成は練っています。
ちゃんと考えればオチはすぐ分かる。
ただ、それをさせない退屈なシーン。
それによって思考能力を喪失させる。
ただ、その効果でラストは驚きます。
考えていないから意外なラストです。
ただ、冷静になると陳腐すぎますが。
テレビ映画レベルの演出。
すべてにおいて安い内容。
すべてにおいて安い演者。
すべてにおいて安い裏方。
テレビ映画レベルの作品。
RE-287