あきしげ

エイジ・オブ・キルのあきしげのレビュー・感想・評価

エイジ・オブ・キル(2015年製作の映画)
1.5
マーティン・ケンプの主演作。
イギリス国内では有名な俳優。
日本での知名度はゼロに近い。

しかし、マーティン・ケンプは渋い。
オッサンであるけどカッコいいです。
本作では“最強のスナイパー”役だ。
主人公のサムは元MI6のメンバー。
上司の失敗でチームは解散する事に。
サムは離婚して愛娘と引き離される。

この設定はどこかで見た記憶があります。
あまりにも使い古されたネタであります。
ストレートに使ってしまうのであります。

当然ながら元妻とは仲が悪いけど、
愛娘とはかなり仲良しの王道設定。

そんなサムは何者かの電話で青天の霹靂。
急に「6時間で6人を殺害」という命令。
当然ながらサムは拒否するけどできない。
そう、愛娘は電話口の男に捕まっていた。
だからサムは否応なく従うしかなかった。

本作はスナイパーが主人公です。
つまり、彼の凄腕が中核になる。

スナイパーが主人公の物語は大抵の場合、
狙撃と関係ない事をも盛り込んでしまう。
そうなると本末転倒になる事が多いです。

本作も例外なく狙撃は重要じゃない。
主人公が凄腕のスナイパーと言っているのに。
それが一人目から本末転倒していく。

ターゲット6人のうち、
狙撃で倒したのは二人。
他は爆破、撲殺、
至近距離の発砲。
“最強のスナイパー”、
設定だけが壮大である。

一瞬だけそう思えるシーンはある。
それが本当に一瞬だから笑えます。

ただ、意外にも構成は練っています。
ちゃんと考えればオチはすぐ分かる。
ただ、それをさせない退屈なシーン。
それによって思考能力を喪失させる。
ただ、その効果でラストは驚きます。
考えていないから意外なラストです。
ただ、冷静になると陳腐すぎますが。

テレビ映画レベルの演出。
すべてにおいて安い内容。
すべてにおいて安い演者。
すべてにおいて安い裏方。
テレビ映画レベルの作品。

RE-287
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