ソフィア作品で一番画面が美しいと思う。そしてずっと暗い。自然光で撮ったんじゃないかな。正直家で見るのには向いてない。
舞台は南北戦争、南部の女学校に負傷した北軍兵が迷い込んできてとりあえず回復するまで面倒見ましょう、となったはいいものそこはかとないエロいやり取りが色んな人との間でなされいざ兵士が回復し実際の性交渉にシフトしたら「色目使ってたの私だけじゃなかったんかいっ！」と「お前らずっと俺より優位に立って面倒見る気かっ！」が爆発して強硬手段に出るしかなくなる…。というだいたいの話なのだがやっぱりどこか小綺麗でもう一歩詳細さがほしくなってしまった。決して露骨な性描写を増やせと下卑た主張をしたいわけでなく、ストーリー展開上必要な感情の推移描写が不足しているような気がした。「ロスト・イン・トランスレーション」みたいな微妙な関係性を撮れる人にこれくらいは期待してもバチは当たらないと思うのだが…。
本作の40年以上前に同じ原作で撮られた「白い肌の異常な夜」が大変素晴らしいのでそれと比較して目減りしてしまうというのもあるかも。ニコール・キッドマンはすごいっすね。あとカス演じさせたら当代一のコリン・ファレル。
