美しい秘密のビーチを舞台に、突如現れたホホジロザメが徘徊する浅瀬の岩礁上で、一人取り残された女性の壮絶なサバイバルを描く。
今では掃いて捨てるほどあるサメ映画の中でも明らかに上位の面白さだった。
ソリッド・シチュエーションだが、基本岩礁上という限定空間ながらも海という状況次第では敵にも味方にもなる自然を生かした演出の数々は、そこらのサメ映画とは一線を画す。
また、サメの襲撃で大怪我を負い苦痛に悶えながら、死の恐怖と生への渇望の狭間で、文字通りサメとの死闘を繰り広げる主人公を見事に演じ切ったブレイク・ライブリーは称賛に値する。
設定として医学生という知的さ、そして水着姿の美しい肢体を惜しみなく発揮しており、闘病の末に亡くなった母親を持つ彼女は今度は違う敵と自らが全力で闘わなければならないという展開のなかで彼女の決意も迫真力があり、ドラマとして悪くない。
いよいよ決着する終盤の観測ブイ上での対決は迫力が物凄く、
美しい海を覆う不気味な暗雲と曇天がまた良い味を出している。
そして、サメのCGI(モーション)の出来もかなり満足というかリアルで素晴らしい。
サメ以外にも海の生き物がいろいろなカタチで活躍するのも良かった。