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ロスト・バケーションのモルダーのレビュー・感想・評価

ロスト・バケーション(2016年製作の映画)
3.3
美しい秘密のビーチでサーフィンを楽しむ女性を襲う悲劇。
突如現れたホホジロザメが徘徊する浅瀬の岩礁上で、一人取り残された女性の壮絶なサバイバルを描く。

今では掃いて捨てるほどあるサメ映画の中でもかなり頑張っているし、正統派でトップクラスの面白さだった。
所謂ソリッド・シチュエーションですが、基本岩礁上という限定空間ながらも海という状況次第では敵にも味方にもなる自然を生かした演出の数々は、ただのサメ映画とは一線を画す。
また、サメの襲撃で大怪我を負い苦痛に悶えながら、死の恐怖と生への渇望の狭間で、文字通りサメとの死闘を繰り広げる主人公を見事に演じ切ったブレイク・ライブリーは称賛に値する。
設定として医学生という知的さ、そして水着姿の美しい肢体を惜しみなく発揮しており、闘病の末に亡くなった母親を持つ彼女は今度は違う敵と自らが全力で闘わなければならないという展開のなかで彼女の決意も迫真力があり、ドラマとして悪くない。
いよいよ決着する終盤の観測ブイ上での対決は迫力が物凄く、
美しい海を覆う不気味な暗雲と曇天がまた良い味を出している。
そして、サメのCGI(モーション)の出来もかなり満足というかリアルで素晴らしい。
サメ以外にも海の生き物がいろいろなカタチで活躍するのも良かった。

少しの不満は、冒頭の主人公を海に案内した男がなんかウザイ(結局貢献したけど)のと、男2人組及び酔っ払いのおっさんが死ぬ時に直接襲われるシーンを観たかった。
アニマル・パニック、サメ映画としては破格のクオリティーである。
IMDbでの評価はまずまずですが、期待しないで観たので得した気分になりました笑。
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