SadaoMio

最後の追跡のSadaoMioのレビュー・感想・評価

最後の追跡(2016年製作の映画)
3.9
大人の味わいの現代の西部劇。主要キャスト4人の演技と存在感も素晴らしく、テキサス男を象徴するテンガロンハットが、まあ似合うこと似合うこと!
リアリティラインを崩さないストーリーで、テキサスの錆びついた風景、男たちの野卑た会話、市民の武装する権利が認められている社会の現実などが描かれ、最後まで引き込まれてしまう。
アメリカという国は一つの国とはいいがたいほど広大で多様で、様々な黒歴史を背負いながら、今なお貧困や差別問題で苦悶し葛藤している様が、鑑賞後にずっしりと心に残る。ボーダーライン、ウインドリバーに通じるテイラー・シェリダン(本作では脚本)ならではの、重たい余韻と完成度の高さが光る作品。
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