Yutaka

最後の追跡のYutakaのレビュー・感想・評価

最後の追跡(2016年製作の映画)
4.3
めちゃくちゃ良い映画なのに日本では結構埋もれてるの勿体ない。テイラーシェリダンの手掛ける現代西部劇はやっぱり一味違う。ネイティブ・アメリカンの土地を奪った白人。更にそこに定住した白人を脅かす銀行、資本主義経済。
土地を取り返す為に銀行を襲う兄弟が持つ精神は、コマンチ族が抱くスピリットとまるで似通っている。追う側のレンジャーもテキサスの土地に染み付いた諦念を隠しきれない。マーカスのアルバートに対する先住民イジりの会話はかなりリアルなんだろうな。
現代西部劇で描かれる暴力はより乾いた暴力。銃社会すぎて怖すぎる。渋すぎるラストで示される一生背負っていく罪はアメリカそのもの。
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