逆鱗

最後の追跡の逆鱗のレビュー・感想・評価

最後の追跡(2016年製作の映画)
3.0
つまらなくはないが、昼間地上波で放送される洋画のように薄い内容では?
こちらの感受性の問題かもしれないので、高評価の方々すみません。

ここからネタバレ注意です。

金が欲しくて銀行強盗で稼ぐ兄弟、追うテキサスレンジャー、ただそれだけ。

この構図は、クライムサスペンスなら当たり前だが、例えばセブンであれば、猟奇的な殺人動機があったり、終始不穏な雰囲気が漂う画面だったり、引退間近の達観したベテラン刑事と若くて荒削りな刑事の名コンビで捜査を進めるというような見所が満載であった。

しかし本作にはそのような見所がないように感じる。

貧乏な家に生まれて苦労してきたことはセリフでわかるが、具体的なシーンではほとんど描かれない。
貧困から抜け出し、せめて息子にはまともな生活をさせてやりたいけど、自分にできるのは銀行強盗しかないと、綿密に計画を立てて起死回生を虎視眈々と狙うシーンもない。

割と思いつきっぽく強盗して簡単に金が手に入り、数回繰り返すうちに短絡的なアニキの言う通りに予定にない銀行に強盗に入ったら、アラ大変なことになっちゃった…という印象を受けてしまう。

カジノでマネロンするシーンもひょっとしたら怪しまれていると感じさせるようなハラハラもなく、あっさりとマネロン成功しちゃう。

追うテキサスレンジャーも捜査に苦労するシーンは無く、ベテランの勘が当たり、結構あっさり犯人に遭遇する。
なんか全て都合が良く進むように感じてしまった。

ボーダラインが好みなだけに残念な観賞体験であった。
逆鱗

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