mrかっちゃん

ブレードランナー 2049のmrかっちゃんのレビュー・感想・評価

ブレードランナー 2049(2017年製作の映画)
4.3
あらゆる映画に影響を与えた「ブレードランナー」の30年ぶりとなる正統な続編
監督はリドリースコットからドゥニヴィルヌーヴに変わりより深化した味わい深い作品になっています。

実は僕公開時期に2回劇場で観ていますが、どちらとも途中で寝てしまうという失態を犯していたので今までちゃんと最後まで観たことがなかったのです。
本当に申し訳ございません!

ようやくちゃんと見れました。
今作の主人公ライアン・ゴズリング演じるkが辿る哀しくも柔らかな光のある本当の自分とは何かを見つける物語に感情移入して作品に没頭していました。

ドゥニ監督は今作のkのことをピノキオだと語っていたそうです。
ピノキオは人間になりたいと願う木の操り人形。
良いことをしていれはきっと人間になれると信じている。
そしてkは自身の断片的な馬の人形にまつわるある記憶が何なのか
ずっと疑問に思っていた。
レプリカントだと思っていたけれどもしかしたら、人間なのかと。
自分自身の根源的なテーマにフォーカスし、じっくりゆっくりと物語を紡いでるそんな作品。

ストーリーはわざとゆっくり進行していくがとても興味深く、他人事には思えなかった。
時々死んだらどうなるんだろと考えたり、
不甲斐ない無力な自分に対して窮屈なマイナスイメージを持ってしまうこともしばしば。

過去の自分がどうであれ、今までに起こったことを悔やんでも何も変わりはしない。
大切なのは今だ。
これからをどう生きるかで自分自身がどう言う存在か決まる。
今目の前にある問題と戦え。
そんなことを言っているように思えた。
今観れて良かったと思ってます。