猫

ありがとう、トニ・エルドマンの猫のレビュー・感想・評価

4.0
親としての私:
盆と正月に2泊3日でしか帰ってこない息子に、凄く会いたくなった。
あっちが来ないなら押しかけてやろうか、とも思った。
便りはないのは元気のしるし
と言う言葉はおまじない。
彼は彼の人生を生きているんだから、ってもちろん分かっているけれど。
もしかしたら
イネスみたいにギュウギュウの心で生活しているのかも?
と、ふと不安にもなった。

娘としての私:
あんな、お父さん、置いてっちゃえばいいのに、って思いながら観ていた。
ホントに大事な仕事だったら、そうすべきでしょ?
でも、どこかに罪悪感と心配と(何しろ異国だもん)
それが親子という印なのか…


イネスが歌うところで涙ぐんでしまった。
歌詞がすごく良かった。
結局、
自分は自分を信じ愛してやることが一番なんだと…
あの場所で父が、同年代の女性に自分の気持ち(愚痴)を打ち明けたところも良かったな。

人生に、休暇と余裕は凄く大切。
余裕がなければユーモアだって涌いてこないし、受け入れられない。
一度だけの人生、今だけの時間
どう過ごすのか誰と過ごすのか
大事にしたいと思った。

 2017.07.04 伏見ミリオン座にて鑑賞
猫