いずみたつや

午後8時の訪問者のいずみたつやのレビュー・感想・評価

午後8時の訪問者(2016年製作の映画)
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「あの時、ドアを開けていれば…」という誰にでも起こりうるキッカケから展開されるサスペンスは、ダルデンヌ兄弟の的確な演出によって極めてリアルなものとして観客に迫ってきます。

登場人物たちが胸の底に押し込めた真実。

そのどれもが誰にも言えないけれど、誰かに"聞いて欲しい"もので、亡くなった少女の声を"聞かなかった"主人公・ジェニーが、彼らの本音を聞くことによって物語が転がり、さらにそこに救いがもたらされるという構成に感動しました。