いずみたつや

ジョン・ウィック:コンセクエンスのいずみたつやのレビュー・感想・評価

3.8
アクション、アクション、アクションの連続がシリーズを重ねるごとに過剰になっていくトンデモナイ映画ですが、それに比例して上映時間も伸びていき、とうとう約3時間アクションの連続という人智も及ばぬ領域に達しています。

好きなものなら多けりゃ良いってわけではないというのはこのシリーズの学びでした。正直なところ2作目のバランスが1番好みです。

そして今作。派手な場面の連続でメリハリが無くなってしまっているのは前作から感じていましたが、ひとつひとつのアクションの面白さはやはり一線を画するものがあります。

パリでの222段の階段落ちクライマックスは度肝を抜かれました。シーシュポスの神話から着想を得たとのことですが、これぞまさにジョン・ウィックシリーズがたどり着いた新たな地平。「過剰」を突き詰めた先の景色は神々しさをたたえていました。

毎度見たことのないアクションをやろうという意気込みや、作り手側が楽しんでいる感じが伝わってくるところも良いなと思います。

さらに今作はなんと言ってもドニー・イェン!彼の身のこなしの華麗さたるや。豪華なアクションのつるべ打ちに陶然としました。