本作に限らず、2時間半超えで「PART ONE」というのはズルいよなぁと思ってしまうんですよね…それはそれとして。
スペイン広場のカーチェイスとか列車での息もつかせぬアクションとか、たしかにスリル満点ですが既視感が強いのが残念でした。
文字通り命懸けで体を張るトムに敬意を表したいのはもちろん、1番の見せ場でもあるバイクジャンプも事前に見てしまっているので最大の見せ場としてあまり機能していないのも勿体ない。
ジャッキー・チェン流でメイキング映像はやっぱり上映後がいいと思うんですよね。それが作品を壊すことにはならないと思います。だってもうみんなイーサン・ハントというより「トム・クルーズ」を観に来ているわけですし。
レッドブルのXスポーツ映像並みにヤバいことをやってのけているわけですが、これがフィクションに落とし込まれると途端に作り物めいたものになるのも難しいところだなと思います。
何らかのCG処理は加えているわけで生っぽさが減ってしまうのは避けられないし、CG技術が向上しすぎて本物と作り物の界が分からなくなっていることを観客側が分かってしまっているのも大きいと思います。
物語は一見シンプルなようで登場人物がやたら多い上に複雑で、ストーリーを追うことになかなか神経を削られるのもこの手の映画としてはどうなんでしょう。
超大作エンタメアクション映画は余計な宣伝はせず、物語をこねくり回したりもせず、ドシっと構えてくれていれば良いと思うのですが…。