梅田

わたしは、ダニエル・ブレイクの梅田のレビュー・感想・評価

4.4
誠実で抑えめながら熟練の域にある演出と、地に足のついた役者たちの佇まいとが、劇的ではないけれど静かに胸を打った。
制度論をしてしまうとそれは多分本質を見失ってしまう。制度からこぼれ落ちる人をなぜ救わなければいけないかというとそれは人が制度より優先するから。悪い敵がいるからそれと戦う、というわけではなく、自分の尊厳のために戦わなければならない何かがある、という誇り高さが市井の人にも根付いている、そんな説得力が確かにあって、明るい話では決してないがなにか清々しい気持ちになった。
梅田

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