ドルジ

お嬢さんのドルジのレビュー・感想・評価

お嬢さん(2016年製作の映画)
3.7
75点(100点満点中)
〈脚本〉35/45点
 本作は3部に分かれており、1部と2部で語り手の視点が変わって、3部でそれらが交わる作りとなっている。この構成により、1部で描かれなかった事実が徐々に明らかにされるというミステリー的な面白さがある。1部と2部の終わりにはアッと驚く展開があり、しっかり騙された。その反面、素直なストーリーになっている3部では若干の盛り下がりとダレを感じたので、もう一捻りあっても良かったかな
〈演出・撮影〉19/25点
 本作は何と言っても官能シーンの描写が素晴らしいし、その場面が物語の構成として重要な転換点になっているのも上手い。変態的な朗読会の様子も印象的だった
〈音楽〉7/10 点 
〈演技・キャスティング〉7/10 点 
キム・ミニ(お嬢様役)の、妖艶だが陰のある役作りが良かったし、キム・テリ(珠子役)とのベッドシーンにおける2人の体当たり演技は素晴らしかった。どの登場人物も拙い日本語で喋るシーンが多いため、声のトーンや抑揚での演技は評価しにくい
〈印象〉7/10
本作には「抑圧される女性とその解放」というテーマがあると思うが、そこに関しては描写が曖昧に感じ、あまり心に響かなかった。とはいえ、物語の面白さと映像の見応えは素晴らしく、楽しく観ることができた
ドルジ

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