竜平

サバービコン 仮面を被った街の竜平のレビュー・感想・評価

3.5
住宅地「サバービコン」で起こる騒動を描く。監督ジョージ・クルーニーが贈るブラックコメディ映画。

日本で言うところの『世にも奇妙な物語』のような、何やら不思議で何やら不気味で、しかし興味をそそられてしまう内容。序盤はとにかく後のための布石という感じ。徐々に真相が明らかになっていくわけだけど、その展開の仕方と、どうしても気になってしまう結末と、長くない上映時間のおかげでツルッと最後まで見れちゃうはず。で、ミステリー的な流れでありつつ、それと同時に人種差別など現代でもまだ根付いているであろう問題の提示みたいなものも見て取れる。ここらへんはまぁ、言いたいこと伝えたいことはなんとなーくわかるんだけど、それらがストーリーと混ざりきってないかなと感じるのが正直なところ。わるく言えば中途半端。ブラックコメディとは言いつつもストーリーだけ取るともう少し重たい何かである気もしてくる。裏にあるであろうメッセージなどを変に読み取ろうとせず、単純にサスペンスやスリラーとして楽しむのが一番なのかな、なんて。

ジュリアン・ムーアはこーゆー役が本当にハマるよなーとか思うの俺だけなのかな、なんか目が笑ってない感じの人物。そんでたまにはこんな“悪い”マット・デイモンもいい、とまぁそこらへんは見てのお楽しみ。にしても『ワンダー 君は太陽』や『クワイエット・プレイス』にも出演してたノア・ジュプ少年がここでもいい演技してる。将来有望。
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