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ペーパーマン PaperManのtottsunのレビュー・感想・評価

ペーパーマン PaperMan(2009年製作の映画)
3.7
私が最近見た映画602
「ペーパーマン PAPERMAN」
売れない作家リチャードには「キャプテン・エクセレント」という空想上の友人がおり、いつも彼に悩みを相談していた。スランプから抜け出すべくロングアイランドビーチのコテージを訪れたリチャードは、近所で暮らす17歳の少女アビーと知り合う。何かの縁を感じたリチャードは、子どももいないのにアビーをベビーシッターとして雇ってみるが…
一度エマ・ストーン見たさに「ララランド」の直後に鑑賞したことあるんですが…その時はビジュアルから思い描いてたストーリーとの差が激しすぎて(これは本当に詐欺レベルだと思う)どうやってうまくまとめたらいいのか言葉にできずレビューをするのをやめてしまったんです。
それ以来ぶりの鑑賞なんですが、もう5年も経つのか。
今回ははっきりと覚えてたわけではないけれど、こういうテイストってのは分かってたのでちゃんと向き合えました。
孤独ってなかなか打ち明けるのも躊躇われるし、理解を求めるのも難しい。
そんな気持ちを抱えてる2人が年齢差はかなりあれど、出会ったことによってお互い無くした何かを埋めようとする。この関係を友情と言えるのか、それとも変態というふうにしか捉えられないのか…考えると「ロリータ」を見た私には立派な友人2人の関係に見える。実際10歳歳の離れた旦那さんとは12年ほど一緒にいるけど、夫婦という枠を超越して親友のように思える時もあるし、前回鑑賞した時はすでに自分も子供を産まない選択をしてはずだけど、その時は得られなかった何かを今回得たような気がする。
イマジナリーフレンドの存在はいたことがないから、その点は想像でしかないのだけど。
今作は実はなかなかいい俳優陣が揃ってるのを改めて見ると思う。
主人公リチャードは実写版「101」でロジャーを演じてたジェフ・ダニエルズ。
彼のイマジナリーフレンドはライアン・レイノルズ。彼の奥さんは「フレンズ」のリサ・クドロー。
そして出会った少女アビーを「クルエラ」役がぴったりだったエマ・ストーンが演じてる。彼女の知り合いであるクリストファーをキーラン・カルキンが演じる。(「ホーム・アローン」のマコーレー・カルキンの弟ね)
そのおかげかなかなか良質なドラマだと思う。
さまざまな出会いもあるけど、別れもあるわけで…彼らは本当に1人になった今、踏み出す一歩を私は応援したい。たとえ涙が伴っても。
万人受けする作品ではないと思うので…傷心になりがちな冬が近づいてきた今だからこそ、必要な人には見てほしい。
私的には☆☆☆.7かな。
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