うえの

PARKS パークスのうえののレビュー・感想・評価

PARKS パークス(2016年製作の映画)
3.9
井の頭公園の付近に住む大学生、純の元に人を探しているという女子高生ハルがやってくる。
亡くなった父晋平の元カノの佐知子という女性を探していく中でその佐知子の孫だというトキオと佐知子と晋平が作ったという曲の断片が収録されたテープを見つける。
不思議な巡り合わせで集まった3人がその曲を完成させようとバンドを組み、吉祥寺のフェスに出演する様子を描いた吉祥寺音楽ムービー。

井の頭公園と吉祥寺駅周辺を舞台にしたオシャン雰囲気に、サブカルロックバンド続々登場の好きな人にはたまらない組み合わせ笑。
さらには若手俳優をメインに起用したフレッシュな印象を持った作品。

まずは大学生の純こと橋本愛。
留年回避のために教授から提出された課題のネタ探しに悩んでいたところハルの訪問を受け、行動を共にしていく。
そんなに橋本愛に詳しいわけではないが、今までの役どころはミステリアスな雰囲気のあるどこか影を持った演技の印象が強かった。
しかし今作普通に悩める女子大生を演じててめっちゃ新鮮笑。何より普通に可愛い笑。
過去に子役としてCMに出演した経歴もあり、その当時と現在の対比で負い目を感じ自己嫌悪になりがちな節はあるも、ハルやトキオのハイテンション2人組を冷静になだめる姉貴ポジションかつイジられポジションで絶妙な存在感をみせる。
あとオシャレ。毎回違う服装している女の子は好きです(誰)

そして依頼主のハルこと永野芽郁。
純とまるで姉妹のように行動し、トキオと純のことをニヤニヤと観ているあたり可愛い笑。
主演2人よりも年下らしくまだ10代みたい。
自分老けたなぁ笑。

そんでトキオこと20代最高の俳優、染谷将太。
ちょいダサめの髪型やカッコ寄りなのに振る舞いや日常生活がなかなかシャレてる具現化したサブカル野郎みたいな役を自然にこなす笑。
こういうアホみたいな演技と無気力な演技と狂ったような演技、作品ごとにいろんな顔をみせる彼は素晴らしい俳優だ。
さらには趣味が高じてなのかラップも披露する。かつてあの迷作、TOKYO TRIBEをご覧になった方はご存知かもしれないが彼は素人目から聞いても?やたら上手い笑。
そんで似合う!日本語ラップって馬鹿にされがちかもしれないが上手い人がやるとすげぇカッコイイ!
ある意味彼のラップと橋本愛が歌う姿が観れるだけでこの作品はだいぶ良作と言える笑。

また舞台が吉祥寺とあって、至る所にミュージシャンがしれっと出演している。
あんまりシャムキャッツやらスカートなどのバンドに詳しくはないのだが、THE NOVEMBERSのドラムの吉木さんが出演していて、しかも純たちのバンドメンバーとして割とメインで参加しててしかもセリフもあって(聞き取れなかったけど笑)思わず笑った!
最近のバンドミュージックはダンサブルでポップな要素がなきゃ売れないという1番意識しちゃダメそうなアドバイスを受けて、思い切りの良い四つ打ちダンスミュージックになる件は嫌な汗が出ると同時に吉木さん普段そんなズッチッズッチッビート刻まないじゃないじゃないですか!と1人突っ込みたくなった笑。

とりあえず吉祥寺の雰囲気がこれでもかと詰められててやっぱり中央線ユーザーはズリィなと感じる作品笑。
サントラは必聴盤ですよ!

2017年05月27日(土)1回目@テアトル新宿
2017年11月05日(日)2回目@早稲田松竹
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