m

PARKS パークスのmのレビュー・感想・評価

PARKS パークス(2016年製作の映画)
4.7
瀬田なつき映画が好きだ。
誰が何と言おうと瀬田なつき監督の映画が好きだ。独特の切なさやポップなファンタジックさ、次第に過去と現在が無秩序に入り混じっていくあの感じに心惹かれる。
「彼方からの手紙」を観た時からもう好きで、「5windows」恵比寿版でガーデンプレイスを歩き回る事までしたくらいには好きだ。

今作でも瀬田なつきらしさは存分に発揮されている。相変わらず過去と現在・リアルと夢うつつが入り乱れるし、ハッピーエンドのカタルシスではなく叶わなかった事の切なさの方がより前に出ている。
意外と手痛い挫折を描いている事には驚いた。

冒頭から橋本愛は特に意味も無く自転車で公園内を走り回る。橋本と永野芽郁は歩けば良いのに無駄に公園内を走り回る。そうして彼女達が意味も無く公園内を疾走する事にこそ、この映画の表現しようとしているトーンや若々しさがこめられている。
そんなこの映画の若さを体現する主演三人が素晴らしかった。特に永野芽郁が良い。

結局永野演じるハルが何者だったのかが観客に完全に委ねられているのも好感を抱いた。そういえばこういう(良い意味で)無責任な感じは最近あまり見なかったかも。

それから特筆しておきたいのが、撮影がとても良いという事。

俺は二年に一本くらいのペースで瀬田なつき監督のこういう作品を観たいんだけど、不景気な世の中ではそれも贅沢な事なのかな。
m

m