ユースケ

ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリーのユースケのネタバレレビュー・内容・結末

4.0

このレビューはネタバレを含みます

若き日のハン・ソロを描いた作品という事で、相棒のチューバッカ、悪友のランド・カルリジアン、そして、銀河系最速のガラクタことミレニアム・ファルコンとの出会いに期待しながらも、その後のエピソードに登場するキャラクターは絶対に死なないけれど、その後のエピソードに登場しないキャラクターは絶対に死ぬ【ローグ・ワン】の後遺症と【21ジャンプストリート】、【LEGO ムービー】、【22ジャンプストリート】のフィル・ロード&クリス・ミラーから無難なロン・ハワードへの監督交代という不安材料を腰にぶらさげたアンビバレントな気分で鑑賞になりましたが、予想通り可もなく不可もなく無難な【スター・ウォーズ】っぽい一本でした…というか、あれだけジョン・ウィリアムズの音楽が流れまくれば【スター・ウォーズ】っぽくなるわな。

確かに、師匠と恋人と別れ、特別篇で発生したハンが先に撃った問題にけりをつけ、ハン・ソロの成長を締め括るラストシューティングは見事だと思うし、お馴染みのセリフ「I Have A Bad Feeling About This(嫌な予感がする)」を「I Have A Really Good Feeling About This(良い予感がする)」に、【スター・ウォーズ エピソード5/帝国の逆襲】の名ゼリフ「I Love You(愛しているわ)」「I Know(知ってるさ)」を「I Hate You(お前なんて大嫌いだ)」「I Know(知ってるぜ)」に変えてみたり、ランド・カルリジアンのマントをエミリア・クラークに、【スター・ウォーズ エピソード6/ジェダイの帰還】の変装をウディ・ハレルソンに着せてみたり、ファジーダイス、デジャリック・ホロチェス、ハン・ソロのブラスターなど、数々のファンサービスにはニヤニヤさせられましたが、ウーキー語の字幕、ミレニアム・ファルコンの先端にある脱出ポッドの無駄遣い、そして、ハン・ソロの名前の由来は流石に過剰サービスだと思いました。

みどころも、【スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望】や【スター・ウォーズ/フォースの覚醒】で語られたケッセルランを12パーセックでぶっ飛ばすエピソードの再現に登場するクトゥルフっぽい巨大な怪物スマ=ヴァーミノスとウディ・ハレルソンの拳銃さばきくらいだと思っていましたが、なんだかんだで【スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス】のレイ・パークスと【スター・ウォーズ/クローン・ウォーズ】のサム・ウィットワー(中の人)が合体して演じたダース・モールの登場にはテンションが上がったし、ランコア・モンスターの巣穴っぽい地下の牢獄に監禁された食人族なチューバッカとハン・ソロのシャワーシーンやコブラとレディなランド・カルリジアンとL3-37にもグッときたので、みどころは結構あるのかもしれません。

それにしても、せっかく今後(過去)のエピソードと辻褄を合わせるエピソードをいっぱいぶち込んだのに、元カノがエミリア・クラークで嫁がキャリー・フィシャーでは落差があり過ぎて矛盾が生じますね。きっとフォースのマインド・トリックを使ったのでしょう。

ちなみに、エミリア・クラークが使う格闘技テラス・カシは、1998年に発売されたプレイステーション用の3D格闘ゲーム【スター・ウォーズ マスターズ オブ テラス・カシ】からの引用。
また、ドライデン・ヴォスの部屋にはボバ・フェットを思わせるマンダロリアン・アーマーの他に、【レイダース/失われたアーク《聖櫃》】の黄金像、【インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説】のサンカラ・ストーン、【インディ・ジョーンズ/最後の聖戦】の聖杯が登場するので要チェックです。

期待していなかったので公開当日に劇場に行かなかったら限定版パンフレットは売り切れで買えませんでした。