エクストリームマン

ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリーのエクストリームマンのレビュー・感想・評価

2.7
Is it a good day?

ロン・ハワードが恐ろしいほど無難でつまらないものに仕上げたと思うけど、逆に引き継いだタイミング考えたらよくそこまでやれたなとも思う。フィル・ロード&クリス・ミラーならどう仕上げていたのかは気になるものの、ディズニーコードが彼らのセンスを許容すべくもなく…ということだったのかな。エドガー・ライトが『アントマン』を離れたように。

自分でも驚くほどスター・ウォーズシリーズには思い入れがないので、ハン・ソロについての、傍目にも明らかに余計なオリジンの映画がどうなろうと知ったことではないわけだけど、出ている俳優たちには思いれがあるので、そういう意味では成功してほしかった。『ヘイル・シーザー!』のぼんくらカウボーイ俳優役が最高だったオールデン・エアエンライク、いつでも間違いない男:ウディ・ハレルソン、ドナルド・グローヴァーにタンディ・ニュートン、ポール・ベタニー…。まぁ、本作でもウディ・ハレルソンの演じたトバイアス・ベケットはとても良かったけど、それは本来ハン・ソロが担うべき郷愁とシニカルさを体現してしまっていたということでもある。その資質が引き継がれていくのかと思いきや、ハン・ソロは終始その場その場で大口を叩くだけで学びも成長もなく、またキーラ(エミリア・クラーク)が抱える複雑さとの距離が縮まることもなく映画が終わる。

ここまで“魔法”のない映画も珍しい。