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ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリーのkouのレビュー・感想・評価

3.0
スター・ウォーズシリーズで最高にクールなアウトロー。あのハン・ソロのスピンオフともなればハードルは十分に上がりすぎている。監督がロン・ハワード。しかもその内容は西部劇を下敷きにしている。無法者たちが列車強盗や密輸で稼ごうとする姿はまさに西部劇そのもの。この組み合わせがとても絶妙だし、とても食い合わせは良いと思うのだが。少し薄味な気がした。

今作で描かれるのはハン・ソロの過去、どういう経緯でチューバッカに出会ったのか、そしてランドとの出会い、ミレニアムファルコンをどういう風に手に入れたのか、ケッセルラン。それらはファンなら誰しも興奮する内容だろう。ファンだからこそ言いたいことがたくさんあるというのもスターウォーズならではなのだが。

もちろん一つあるのはスターウォーズの余白であり、多くのディテールの細かさというのは本作では失われてもいる。どうしても点々でしか語られなかった過去というのを線でつないだだけという感じがしてしまうのだ。広がった想像を縮めてしまっている。それでもやっぱり列車強盗の場面は上がるし、アクションはハラハラしたりもするのだが。どうしてもスター・ウォーズの世界を借りた特徴のない作品になってしまっている感じがする。
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