回想シーンでご飯3杯いける

アリータ:バトル・エンジェルの回想シーンでご飯3杯いけるのレビュー・感想・評価

3.3
他の方も書かれている通り、予告編で見た大きな目がいかにもオタク狙いに見えて敬遠していたものの、実際に本編を観ると「鉄腕アトム」辺りの手塚治虫作品の流れを汲む王道のロボット物(本作ではサイボーグ)で、兵器として生まれた主人公のルーツ探しや、人間とロボットの間に愛は成立するのか?という、今ではむしろ貴重とも言える分かり易いストーリーでびっくり。で、このレビューを書くに辺り初めて知ったのだけど、原作は'90年代に書かれた日本の漫画なのか、なるほど。

「ブレードランナー」的なサイバーパンクな世界観を持ちつつ、小難しい専門用語を持ち出さないのが潔い。アリータのキャラクターや服装も、今時(未来だけど)ギャル風で(ワンショルダーで抜け感ばっちり!)、性格もカラッと男前なのが良い。いやー、これは予告編のビジュアルで結構損をしているのではないだろうか。

アクションも、バイオテクノロジーやインターネットの概念を持ち込まず、基本的に走る、殴る、切る、という凄く分かり易い物に集約されているから、童心に帰る感覚で楽しめた。ストーリーに深みはないので、1週間もすると忘れてしまいそうだけど、まあそれで良いと思えるぐらい、2時間を存分に楽しんだ。