初老の男性の元に、一通の手紙が届く。
大学時代に付き合っていた女性の母親から、男性の親友の日記を遺品として残すという。遺言執行人である女性は、日記を男性に渡すことを拒否。
男性は、過去の記憶を振り返り、その遺品を手にしたいと行動するが…
なんともゾワッとする気持ち悪さが残る作品でした。
主人公の男性は憎めない雰囲気ではあるものの、最後まで自分中心な発言、行動は変わらないように思える。一番の気持ち悪さはそこからきていて、なかなか毒のある描き方な印象。
元妻、元彼女、元彼女の母親、親友もいい描かれ方はされておらず。
誰もが自分本意で、簡単には変わらない。その人にはその人にしか分からない事情や感情があって、気持ちも記憶も時間とともに移り変わってしまう。
結局、夢想や推論は現実や事実とはズレる、他人のことは理解できない、ということが刺さって、モヤつく気持ちが残るのかも。
見終わってからじわじわ思うところのある作品でもありました。