話題の従軍慰安婦映画。
長いこと出資者を募り、クラウドファウンディングでようやく製作にこぎつけた本作。
結構良くできている。
画がいい、ですよ?
てか内容以前に冒頭からきつめの釜山弁に戸惑っちゃったよ(笑)
慶尚南道の田舎で厳しい母と優しい父と暮らすチャンミンはある日、日本軍に連れて行かれ電車と車を乗り継いで辿り着いたのは慰安所。
すぐに無神経な検診を受けてベッドの置かれた狭い部屋に少し可愛い服を着させられて放り込まれ、次々にやってくる軍人の性奉仕をさせられる。
2月に本国公開で300万人以上の動員だっけか?
制作側もここまでヒットすると思ってなかったんじゃないですか??
さすが、話題性だけじゃないと思った。
まずとっても魅力的だと思ったのは少女達の瑞々しさね!!
特に主役のチャンミンなんて大阪在住の在日朝鮮人ですからね!
関西人やん(笑)
一気に親近感湧くよね。
しかも撮影当時はまだ15歳・・・とっても可愛い!
少女達はほとんど演技経験のない子たちを集めたようで、お父さん役のチョン・インギさんとか巫女役のファン・ファスンさん(アジョシのラーメン啜ってるあのババア!!)とか年配組はノーギャラで出演したとか。
その予算を別のとこでちゃんと使えてるなーと思いました。
言っていいのかな?
死体の山、とか美術、セットであるとかメイク(少女たちはすごい怪我してますからね)が普通の商業映画並みの出来。
かなり気を使って直接の性行為はなるべく見せず(とにかくキャストがリアルに10代の少女たちなので)、日本軍に振るわれる激しい暴力を結構見せられるのでとても痛々しい。
そして一箇所すごいシーンがありますね。
そのインパクトがすごくて、そこで起こってることがどれだけ悲惨か、ものの数秒で分からされた。
それと並行して描かれる現代の巫女さんがチャンミンの魂を捉えちゃって、フラッシュバックで蘇るとこを並行して描いているのも、慰安所であった悲惨な話だけで終わらず地続きで話が語れるし現代の息抜きシーンにもなっていたかと。
ラスト、チョンミンと仲の良かったヨンヒとの対話シーンなどとても良かった。
今でも苦しんでる人を少し救えたかもしれないラストだと思いました。
結構マジメな話ししてるのに降霊術が的なマジカルな話を差し込んでくるとこもタイプですな。
まぁ、慰安婦被害者の証言のみを基にしているので、韓国内でも色々言われていたり、もちろん日本政府は公的に従軍慰安婦問題を否定しているわけで、これが実話か、と言われれば私もわかんない。
現実にあったかもしれないフィクションとして見ました。
韓国でも慰安婦問題って映画になることが少ない気がする。
どうも韓国では性被害が起きたら加害者よりも被害者を責める傾向にあるようで、それを考えたら日本の従軍慰安婦問題に関しては全面的に国を非難しているので、問題の本質をポリティカルな方向で使われてる気がしないでもないなぁ、と。
1991年に「従軍慰安婦」ってのがあってアルバトロスから出てるんですけど16000円という売る気ねーだろ?!値段な上、フィリピンに行く話でしたね。