タマル

哭声 コクソンのタマルのレビュー・感想・評価

哭声 コクソン(2016年製作の映画)
3.5
『オーメン』の監督リチャード・ドナーは自作『オーメン』を評してこう言いました。

「事件の現象は単なる偶然かもしれない。他人に唆されて自分の息子に剣を突き立てる父親がどこにいようか」

『オーメン』はいわゆる「アンチキリスト映画」の金字塔。本作も間違いなくその系譜で、個人的には韓国版『オーメン』といってもいいとすら思っています。事実、ナホンジン監督はインタビューで
「もし私が聖書の神を信じていなければ、『哭声/コクソン』は違う物語になったでしょう」
と明言しており、作中には他のアンチキリスト映画の名作モチーフが多く見受けられます。

本作に関して特に感じたのは、この監督ぜってー混乱させようとして作ってんなーってことです。
例を挙げきれないほど、訳がわからない描写が多いのですが、一番わからんかったのが、

國村宅に出現したゾンビはなんだったのか?

ということです。この部分だけは誰も評論してないからわからないのですよマジで。 誰か理解できた人いません? いやホントに、誰か知ってる人いたら教えてください(笑)

まぁ、あらすじとかは全く説明できないんですけど、カットの繋ぎめの自然描写が美しい映画でしたね。テレンス・マリックといい、宗教色が強くてストーリーがわけわからない監督は、なぜ自然描写が異常に美しいのでしょう。
森林に佇む國村準の白フンが額縁に入れたくなるほど美麗でした。


娘さんが病んでしまったら、祈祷師なんか呼ばないで精神科にお願いしようね!
オススメです!!
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