キョン太

ワンダー 君は太陽のキョン太のレビュー・感想・評価

ワンダー 君は太陽(2017年製作の映画)
4.5
生まれつき異常を抱えて生きてきたオギーと家族、そして10歳から通い始めた学校で出会った人たちのお話。
病気や障害はいろいろありますが、オギーが抱える一番大きな問題は顔。
なのでオギーを見た人たちはいろんな反応をする。
それは想定のうちだと思っていたけれど……

見た目で大変なハンデをおっているオギーだけではなく、重い病気を抱えるこどもの兄弟が割りを食う問題についてもちゃんと描いており、これについても好感。
それどころか、ごく普通に生きるこどもだって大変なんだよと語られている。
大人も子供も、それぞれ他人や世界に合わせて生きているんですよね。

劇中で、人間は争いあうものだから、なんて考え方も示されます。
その通りだと思う。人は自分の周囲にないもの、いない人について本当に知らずに生きているから。
知らないものって、どうしたらいいのかわからないから怖い。向き合う必要がなければ、理解しなくたって問題なくいきられちゃう。

だけど人間は理解しようとできるし、許し、受け入れることができる。
よく学び恐れずにまっすぐ前を見つめる人は、大きな心を持つ優しい人間になれるのだなあと思いました。

心は誰かとぶつかりあうことで、磨かれて美しく輝くのでしょう。
勇気を出して外の世界へ出ていったオギーと、彼を信じて送り出す家族。
たとえ病がなくとも、こうありたいと思える家族の姿だと思います。

校長先生みたいな大人になりたいなあ。

いい映画でした。
キョン太

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