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『われらのナチ』に投稿された感想・評価

ナチス最悪のプロパガンダ映画「ユダヤ人ジュース」(1940)の監督ファイト・ハーランの息子トーマスが反ナチ映画を制作した。その密着ドキュメント。原題「Notre Nazi:ノートル・ナチス」 。

戦時中ユダヤ人11000人殺害の責任者だった元ナチス将校アルフレッド・フィルバート(撮影時80歳)が1977年に釈放された。映画監督トーマス・ハーランは彼に新作映画「ワンドカナル(傷ついた運河)」の主役を依頼する。設定は「架空の元ナチス将校S博士が誘拐拉致され密室で尋問を受ける」というもの。貧しい生活をしていたフィルバートはこれを引き受け撮影が開始されるが、監督トーマスには別の目論見があった。実は撮影スタッフはホロコーストの遺族たちだったのだ。トーマスはカメラの前のフィルバートに質問を浴びせかけホロコーストの実際を暴き出していく。何に巻き込まれているのかわからないフィルバートはやがて収容所で亡くなった兄のことを語り涙を流す。監督スタッフたちは大量殺人戦犯への怒りと老人虐待の罪悪感で感情が分裂していく。。。

「ユダヤ人ジュース」を観たので関連作品として鑑賞。字幕がないため参考として流し見した。

映画「ワンドカナル」(※Filmarksには未登録)の企画内容は大変興味深いものだった。冒頭には本編も挿入される。

トーマス・ハーラン監督(1929年生)は、ファイト・ハーラン監督と二番目の妻だった女優ヒルデ・ケルバーとの間の息子。父親ファイトが「ユダヤ人ジュース」を監督し断罪されなかったことがトーマスを一生苦しめた。

※トーマスは左翼系戯曲家として活動しながらナチスの研究を続け、各国の抵抗運動の支援に力を入れた。2000年に小説「ローザ」で作家デビューし2010年に逝去(享年80歳)。翌年、彼の父親に対する手記がまとめられた「ファイト」(2011)が出版された。

映画「ワンドカナル」は1984に公開され大変な物議を醸した。主演フィルバートは新聞記者に『私はヒトラーに従ったのと同じように、ハーラン氏にも従った』と語った。

※このメイキングを作ったロバート・クレイマーは左翼系ドキュメンタリー監督。ヴェンダース監督「ことの次第」(1982)の脚本を共同執筆している。
クレイマーの最高傑作だ。
誰も自分のことなんて分からないから、クレイマーは被写体へ言葉を与えていき、クレイマーのカメラは殺人鬼の目を口を頭をこれ以上ないまでのクロースアップで切り取り、接続する。被写体の殺人犯はいよいよ狂う。
真なんてないというのが近代後の自我という概念の正体であるわけだが、この追い詰められた切迫の表情と身体の動きに理性の働く余地などほとんどゼロに近いわけで、ここに映画に映されるべき圧倒的リアルな被写体の力だと存在が誇示される。
言葉が身体を徹底的に破壊し、そして演出により身ぶりを閉じ込めていく。
この当たり前に行われるはずの映画の手法とその矛盾が露呈されたあと、ついに辿り着く映画の境地を見た。
視覚面に限らず、音も本当どうかしてる。ノイズの効果については今作において正確に使われているのかどうかまだ判断しかねる。
ただし音声面についていえば、監督の声が殺人鬼にダイアローグというよりもクロースアップの画面に響き渡るようなモノローグ的な音として届けられてる。
コレを見た人間はどんなドキュメンタリーもクレイマーの試みには到底及ばないと悟ってしまう気がする。つまりはドキュメンタリーであると同時にフィクションであるという両義性。
mira

miraの感想・評価

5.0
どうやら本作はトーマスハーランの『Wundkanal』という作品の撮影風景を捉えたドキュメンタリーらしい(未見だか海外版DVDに同時収録されているので別途見る)。どうやら刑務所から出てきた大量殺人犯(ナチ)を連れてきて俳優に仕立て上げる光景が記録されており、その事実だけでも怖いのに妙な劇伴の効果も相まって本当に恐ろしい映像になっている。
また殺人鬼の顔、首、耳、口元などをクローズアップで映し、“そこに”殺人鬼がいると訴える感覚が怖い。演技指導やスタッフの困惑した表情、彼が椅子からコケる瞬間は生々しい感覚があり、妙に暗くなる照明やラストの煽りと怒りには唖然とさせられた。あと冒頭、岩からの長回し→そのままロングショットで彼(ナチ)につなげるといったかっこいいシーンもある。(もしかしたらトーマスハーランの『Windkanal』のシーン?)凄まじい映画だと思う。傑作。