ささやーん

ハイドリヒを撃て!「ナチの野獣」暗殺作戦のささやーんのレビュー・感想・評価

4.5
海老名香葉子さんの戦争体験とこの映画を観た感想とを聞いてから試写会を見ました。
ナチスno.3のハイドリヒをイギリスに逃げていたチェコのパラシュート部隊が暗殺するという実話に基ずいた映画です。
連合国に見捨てられたチェコを取り戻すために後先の見通しもなしにハイドリヒを暗殺するという無謀な計画が、パラシュートで森に落ちた2名を追う形で映画が進みます。占領され監視されたチェコで2人と彼らを援助する人たちの行動が息をつかせる間もなく展開します。
パンフには「ラスト30分間の緊迫感に圧倒される!」とありますが、私には最初から最後まで緊迫感の連続でした。
海老名さんはこの映画を見て、「最初から涙が止まらなかった」と話してました。すべてのシーンが戦争体験に繋がっているのだと思います。
私は、「朝鮮戦争」という本を読んでいる途中だったこともあり、この映画を見ながら、「なぜ戦争は無くならないのだろうか」と考えていました。悲惨な結果しか残らないのに決して戦争は無くならない。結局ナチスの暴走も、より大きな暴力の行使である戦争でしか止められなかった。歴史の必然なのだろうかと、むなしい気持ちになりました。
隣の半島では戦争が始まりかけ、8月15日は敗戦の日だし。じっくり戦争について考えてみようと思いました。
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