体液まみれの匂い立つ愛憎、
繰り返される人間の愚行と拭い切れない業、
強いられる通過儀礼と帰属意識による安堵、
他者との共存には必要悪である穢れ、
様々な題材を、排水溝でとぐろを巻く毛髪のように複雑に絡め合う。
家族、
愛する者、
愛されたい者、
愛しきれない者、
避けられない他者、
数少ない登場人物に投影される人間関係の真理。
優れた女性監督の世界観と画力は圧倒的で、「ノクターナル・アニマルズ」を想起した人も多いのではないだろうか。
姉妹役の二人の若手女優の鬼気迫る姿に感服。
恐怖と笑いはコインの裏表。
笑う事しか出来ない凡人の自分を嘲けてしまおう。
これは余韻が続くな、きっと。
2018劇場鑑賞29本目