喵來

ヒトラーの贋札の喵來のレビュー・感想・評価

ヒトラーの贋札(2007年製作の映画)
4.6
この監督は、生きることへの葛藤を描くのが上手い
生きてさえいれば勝ち、なのに。

久しぶりに見る10年近くぶり。前見た時は「カナダ」の意味も知らんかった。。

芸術を通した人との繋がりの明暗がとてもいい
若者よ。。

ユダヤ系の名前とロシア系の苗字を持つユダヤ人の男。ベルリンで偽札を作っていたら当局に狙われ収容所へ。5年間収容所内で絵を描いて食いつないでいく。その後ナチスのためのニセ札ドルポンドづくりに加担。戦後パリに流れて金持ちになっても喪失感は全く埋まるわけもなく。


新しい収容所に行ったら、そこにいたのは自分を逮捕したやつだったっていうのありがちだけど、モノがSSだからより怖い。北風太陽がうまいのがナチス
他よりいい待遇でも死への恐怖は同じ
現実を知らない日和見な家族も怖い。縞模様だしシンドラーもだし

それをやらねばならないほど傾き始めたナチス、それでも強がりのまま。と言う書き方がとても良かった。


アウグストディール、顔が好き。反抗的な役柄も好き❤️イングロではナチス側なのも良いっっ
のうのうと生きてることに対する忸怩たる想いと葛藤。死にたいわけじゃないけど死ぬ未来は見えているから諦念。たまらん。だんだん感情が現になるのたまらん。
血まみれ傷だらけの顔にうっかりときめいてしまった
勝手なことしやがって〜と感謝の入り混じった顔がしんどい
喵來

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