このレビューはネタバレを含みます
ハンナがプールに入って血とウナギが纏わりつくシーン観て『あ！分かったこれひぐらしだ！』と思ってしまった自分。全然そんなことなかった
皮肉が効いてる会話とハイセンスなカメラワーク、療養所の雰囲気も抜群でかなり引き込まれる中、精神が蝕まれていく様子を丁寧に描いていて、かなり引き込まれる作品でした(引き込まれる2回遣い)
強烈なシーンがあるのも凄いですね。
大勢の患者がゾンビのように群がってくるとこもインパクトありますが、やはり歯ドリルとウナギ投与シーンでしょう。
結構ガチで目を背けたくなるくらいでした。恐ろしいよ…
口腔内って鍛えようがない繊細な場所だからその辺のエグい描写って耐性つかないんだよな…
気になった点いくつか。
1つ、ロックハートの治療
あくまで社長を連れ戻すため訪れただけだし患者にも無愛想で、猜疑心の塊のように見える彼。
何より、社長を連れ戻さないと自分の立場もヤバい状況で、何故治療を受けることにしたのか。
足も骨折しちゃったしせっかくだから、やめたければいつでもやめられる、くらいの気持ちだったのかな…
にしても彼の性格を考えるとちょっと腑に落ちなかった。
2つ、展開迷子
・『あと24時間以内に戻らないと終わりだぞ！』お、これから物語が加速するのか？→そんなことなかった
・『社長に会いたい』『会わせよう』→結局自力で見つけた
・手紙で"役員の皆様へ"あれ？もう終わり？→全然まだあるじゃねーか
と、肩透かしを喰らうような場面がいくつかある。
本作が冗長に感じられる残念なポイントかも。
3つ、ラストの展開
無理やりねじ込んだかのようなドラマチックな展開に、これまでの雰囲気が崩れるのを感じたほど、ジャンル違いの違和感がヤバかった。
もっと他にやり方あったんじゃ…
初めて水を飲むシーンで『それ多分飲んじゃいけないやつ！』って思ったり、ハンナや診療所の謎が明らかになっていく様はとても面白く良作になりそうな要素いくつもあるのに、引っかかる点も結構あり『惜しい』と感じた1本でした。
水面に反射した背景が映り込みハンナと二人で話してるとこがお気に入りのシーン。綺麗すぎる。
ってかミアゴス若ぇー…ッ！
